浄水器 VS 天然水 水の品質はもちろん天然水だが…
浄水器を使えば、水道水に含まれるカルキや汚れを取り除くことが出来、水の美味しさや安全性を高めることができます。
しかし、美味しさや安全性という点では、消毒剤などが添加されていない天然水が一番です。
飲み水や料理に使う水は全て天然水としたいところですが、そうするとやはりコストがかかってきます。
その一方で浄水器の方は、蛇口の取り付ける機器やカートリッジの費用がかかるものの、その後の1リットル辺りの水の値段は浄水器の方が安くなります。
そこで今回、①浄水器を使った場合と②天然水を使い続けた場合で、いつから浄水器を使ったときの方がコスト的なメリットが出るのか比較してみました。
計算条件
以下を条件として計算したいと思います。
浄水機器
浄水器は、ホームセンターでもよく見かける「トレビーノMK205MX」を今回の費用計算に用いたいと思います。
またカートリッジはこちらのトレビーノ 交換用カートリッジ (3コ入)をベースにしたいと思います。
- 浄水機本体の価格:5,914円 ※カートリッジ分を除く(7,040-1,126円) … [A]
- カートリッジの価格(1リットルあたり):1.88円 … [B]
水道水
- 水道料金(1リットルあたり):0.24円 … [C]
- 1日に飲み水や料理として使う水の量:4リットル … [D]
※1リットルあたりの水道料金はこちらのサイトを参考にしました。
※1日の飲用水量は感覚的に4リットル(飲み水2リットル、料理用2リットル)としました。
天然水
天然水は楽天で1万件以上のレビュー件数があるこちらのミネラルウォーター 自然の恵み 天然水 2L×12本の価格を基準にしたいと思います。
- 天然水の価格(1リットルあたり):63.7円 … [E]
水道水と天然水の品質の差
冒頭で述べた通り、浄水器で浄水した水は、通常の水道水と比べて品質は上がるものの、混じりっけなしの天然水の品質には及びません。
浄水器で浄水した水と天然水を同じ価値として単純に値段だけで比較するのは正しくない気がします。
そこで今回は、浄水器で浄水した水の価値を、天然水の水の価値の1/3として計算したいと思います。
※浄水機と天然水にどれくらいの価値の差を見いだすかは人それぞれだと思います。それによって浄水機の価値が上回る期間は変わってきます。(一応、後述の計算結果には、浄水器で浄水した水の価値と天然水の水の価値を同じで考えた場合の結果も載せています。)
- 価値係数:1/3 … [F]
計算式
経過日数を[X]としすると、それぞれにかかる費用は以下の計算式で表すことができます。
- 浄水器を使用した場合の費用 y1 = (B+C)×D×X+A
- 天然水を使用した場合の費用 y2 = E×D×X×F
※天然水の方が浄水した水の3倍の価値があるということで、価値係数1/3を天然水の方に乗算し、価値の分だけ天然水の費用が少ないこととします。
具体的な数値を入れてみると次のようになります。
浄水器を使用した場合の費用 y1 = 8.48X + 5914
天然水を使用した場合の費用 y2 = 84.9X
ほぼ浄水器の水がほぼ10倍安く手に入ることがわかります。
浄水機器購入費用のが発生する分、はじめのうちは浄水器を使用した場合(y1)の方が費用は高くなります。しかし、一日にかかる費用は天然水の方が高いため、いずれは天然水を使用した場合の費用(y2)の方が高くなります。
では、「いつ浄水器を使用した場合の費用の方が天然水を使用した場合の費用より安くなるのか」というところですが、
y1をy2があとから追い越していくという関係性から、y1を費用、y2を売上と考えることで、損益分岐点の計算式を利用して求めることができます。
今回のケースに当てはめて上記計算式を読み替えると、
- 固定費 = 浄水機器購入費用(=5914)
- 変動費 = 浄水器を使った場合に1日に水にかかる費用(=8.48)
- 売上高 = 天然水を使った場合に1日に水にかかる費用(=84.9)
- 損益分岐点 = 浄水器を使用した場合の費用と天然水を使用した場合の費用が同じになるときの費用額
となります。
損益分岐点が「浄水器を使用した場合の費用と天然水を使用した場合の費用が同じになるときの費用額」のため、この費用を売上高の数値で割ることで、「浄水器を使用した場合の費用の方が、天然水を使用した場合の費用より安くなる日」を導き出すことができます。
計算結果
長くなりましたが、上記計算式を元に「浄水器を使用した場合の費用の方が、天然水を使用した場合の費用より安くなる日」を計算してみます。
結果は、77.4日です。
約2か月半で、浄水器の方が金額的にお得になります。
なお、こちらは浄水器で浄水した水を、天然水の1/3の価値と考えた場合の期間です。
単純に浄水器で浄水した水を、天然水と同価値と考えて計算すると(単純に金額だけの比較として計算すると)、浄水器を使用した方が安くなる日は、25日後となります。
逆に浄水器で浄水した水を、天然水の1/10の価値と考えると347日となり、約1年となります。
先にも述べましたが、浄水器で浄水した水の品質が天然水に劣るのはまず間違いありません。
その価値にどれくらい差があるかによって、浄水器がどれくらいの価値があるものかは変わってきます。
ちなみにですが、もしあなたが浄水器で浄水した水の価値が天然水の1/30以下と考えるのであれば、天然水と同じ費用で品質の悪い水を買い続けることと同じことになりますので、浄水器は使わないことをお勧めします。(もっとも、必要な量の天然水を買い続けられる経済力があることが前提ですが。(といってもそこまで大きな金額ではないですが。))
さて、では前提を浄水器で浄水した水の価値を天然水の価値の1/3に戻しまして、1年後にどのくらいの費用の差が生まれるかということですが、
こちらは上記計算式、y1、y2のXに356をそれぞれ入れて差を求めてすぐ算出できます。
結果は21,979.3円です。
繰り返しになりますが、これは価値係数を加えての価値をお金に換算した場合の金額です。
こちらも単純に浄水器で浄水した水を天然水と同価値と考えて、単純な金額ベースで比較すると、結果は83992.8円となります。
金額だけで見ると浄水器の方が当然ですが圧倒的にお得ですね!
以上です。最後までご覧頂きありがとうございました。
(あとがき)
自分でやっといてですが…価値係数を加えると、コストメリットなのか価値としての比較なのか途中からわからなくなってしまいました。
でも、金額だけで比較すると当然浄水器に軍配が上がるのでやってよかったのかな?
まぁ浄水器と天然水を比較したい場合のなんとなくの参考情報として見ていただければと思います。